【月とライカと吸血姫】吸血鬼が宇宙を目指す!?冷戦×ロマンス×ロケットの異色傑作を徹底解説!

「吸血鬼をロケットに乗せる?正気か!?」
そう叫びたくなるほど、**『月とライカと吸血姫』**は風変わり。だが、それが面白い。
牧野圭祐による本作は、架空の冷戦下を舞台にした吸血鬼と人類の宇宙開発SF。GAGAGA文庫から2016年にスタートし、2021年にはテレビアニメ化。キーワードは「吸血姫」「月」「ロマンス」「差別」「宇宙開発」という、普通は同居しない要素の豪華ミックス。

吸血鬼の少女・イリナと人間の青年・レフの関係性が熱い!
物語の中心は、共和国の宇宙訓練候補生レフ・レプスと、宇宙飛行実験体として選ばれた吸血鬼の少女イリナ・ルミネスク。
人類初の有人飛行の前段階として、”生体に近い存在”である吸血鬼を実験に使うという背徳的なプロジェクト。
そこから生まれる不信→信頼→恋愛未満の絆が本作の大きな魅力。二人のやりとりは、まるで重力のように読者の心を引き寄せる。
冷戦モチーフのリアルな政治描写とSF考証
『月とライカと吸血姫』が他のラノベと一線を画すのは、単なる萌えやロマンチックな要素にとどまらず、政治的な緊張感と科学考証の妙がある点だ。
作中の「共和国」はソ連、「連合王国」はアメリカをモデルにしており、登場人物にもガガーリンやコロリョフを想起させる原型が多数。
さらに宇宙開発の描写は緻密で、ガチ勢も納得のディテールが詰め込まれている。
アニメ版も高評価!声優×演出の化学反応
2021年に放送されたTVアニメ版では、内山昂輝×林原めぐみという鉄壁キャストが話題に。OPにはALI PROJECT、EDはChimaという“わかってる選曲”。
アニメでは原作の緊張感に加え、イリナの可愛さが2.5割増。ときどき吸血欲が出ちゃう姿も、「萌え」と「切なさ」の絶妙バランスを生み出している。
月を目指す物語は、今も続いている
現在原作は7巻+外伝1巻が刊行中。2021年以降もファン層を着実に拡大中。
SF好きも、歴史好きも、吸血鬼萌えも、誰かしらの“ツボ”に刺さる作品だ。
よくある質問(FAQ)
SF・政治ドラマ・ロマンスが融合したライトノベルです。吸血鬼要素はあくまでスパイス。
アニメは原作1〜6巻をベースにしつつ、一部エピソードを再構成。細かな心理描写は原作の方が濃厚です。
はい。レフはガガーリン、主任技師はコロリョフなど、実在の人物が元になっています。
2025年現在、続刊は未定ながら、メディアミックスやグッズ展開は継続中です。
宇宙開発に詳しくなくても大丈夫。吸血鬼少女と青年の関係性を楽しむだけでも◎。

結論:これは「萌え」ではなく、「燃え」だ。
『月とライカと吸血姫』は、ただの異色設定作品ではない。
人類と異種族、現実と虚構、科学と信仰、そして差別と希望が交錯する、**現代の“月面着陸ロマン”**だ。
まだ未読のあなた、こう言わせてもらおう。
“今すぐ、飛び立とう。”
レフとイリナが目指した空の先へ、物語の続きを感じてほしい。